ケイブンシャcottage古典暗室化計画!!
2019年10月13日〜15日にかけての3日間、恵文社の向かって左奥の広いお部屋cottage(コテージ)を借りて、湿板写真のことを知ってもらうためのイベントを開催しました。タイトルに「ケイブンシャcottage古典暗室化計画!!」サブタイトルに湿板写真を知ってもらう3日間とつけました。湿板写真を少しでも多くの人に知ってもらえるよう願いを込めまして、、
撮影デモンストレーション
湿板写真は作るプロセスが面白い!ということで、展示中の特別プログラムとして、湿板写真の撮影デモンストレーションをおこないました。撮影するときに暗室を必要とする湿板写真。スタジオ以外でやるときはテントを使っています。今回の撮影デモンストレーション中は、会場となるcottageの入り口と窓を遮光して部屋全体を暗室にしました。来場者の皆さんには暗室の中に入ってもらい、普段は見ることができない暗室内の作業をじっくりと見ていただきました。
暗室内のプロセスは
1.コロジオン塗布(実は明るくてもいい)
2.硝酸銀に浸す
3.カメラフォルダに入れる
です。
コロジオン塗布は息を飲む瞬間です。たくさんの人に囲まれての作業は初めてで緊張しました、、
ガラスをフィルムフォルダに入れたら撮影です。撮影から現像までの作業をガラス板が湿っている間に完了してしまわないといけないため、「湿板写真」と言われています。
すぐとなりに組まれた撮影ブースに移動。希望者の中から抽選で選ばれた1組様にモデルとなっていただきました。
ライティングをしての撮影。4回撮影しましたがシャッタースピードは8秒〜12秒でした。暑い、眩しい、緊張する、魂抜かれた、などなどコメントをいただきました。龍馬の気持ちになれましたでしょうか。
撮影が終わると、また部屋を暗室化しフォルダからガラスを取り出します。現像液をかけると像が現れます。水をかけると、反応が止まり電気をつけても大丈夫な状態になります。この段階でガラスの像はまだ白黒反転しているネガ像。これを定着液に浸すとポジ像になります。
デモンストレーションはここまで。定着作業の後は、水洗、乾燥、ニスがけの作業に約1時間半ほどかかります。3日間で計4回の撮影デモンストレーションをおこないました。薬液の調子も良く綺麗な仕上がりです。皆さんいい感じおさまっていただきました。その2に続く。