こんにちは。最近、デンマークの画家・ハマスホイを知り、寝る前にうっとりと眺めているレイです。
私はこれまで「明るい・爽やか」を意識してあおしゃしんを作っておりました。
そのような作品は、人々から好かれやすいと思ったからです。
青と白の組み合わせはとても爽やかですし、前向きになれる気がいたします。
しかしながら、私自身は決して明るくもなければ、爽やかな人間でもありません。
どちらかといえば暗くて得体が知れないと言われます。
「暗い」は「静か」、「得体が知れない」は、「神秘的」と言っていただきたいものですが…。
そんな私が最近になって、ある不安を抱くようになりました。
それは、「私のような神秘的な人間では、本当に明るく爽やかな人が作るものに敵わないのでは…?」というものです。
一度不安になりますと、寝ても覚めても心が休まるときがありません。
作品づくりの楽しさもダダ下がりです。
静かな私にも友人はおりますので、相談してみました。
すると「まさか、明るくて爽やかなものを作ってるつもりなの?」とのこと。
また、「もっとあなたらしい作品を作りなさい」とも言われました。
他にも色々と忌憚ないご意見をたまわり、あやうく心が折れそうにもなりましたよ、本当に。
ともかく、自分自身と向き合う作業は、作品づくりを続けていくうえで必ず通らなくてはならない道です。
すぐに解決するようなことでは無い気がいたします。
おそらく「作家性」と呼ばれるものをつかもうとする作業なのでしょう。
ただ、仄暗さ(ほのぐらさ)と静けさが漂うハマスホイの作品は、見つめているととても気持ちが落ち着きます。
その感覚は静かで内向的、そして神秘的な私の作家性をつかむヒントになるのかもしれません。
あおしゃしん
青写真とは、太陽光でモノの形を紙や布に焼き付ける技法。
サイアノタイプ、日光写真とも呼ばれており印象的な青色が特徴です。
この技法を使って、暮らしになじむ雑貨やアクセサリーを制作しています。